森永を倒産に追い込もう!
渋谷 一三
401号(2015年9月)所収
2015年9月19日未明、自公と自民分派政党とで、安保法案を参議院で強行可決した。だが、反対運動は収束していない。ここに運動の新しい質が孕まれていることは前稿で特筆した通りです。
強行可決という事態を受けて、山崎自民党元副総裁は、『憲法改「正」もせずに解釈
改憲をするという出鱈目を安倍政権が前例としてやったのだから、次の選挙でリベラル政権を作れば、元に戻して憲法解釈の法的安定性を取り戻すことができるし、やってよい。』旨の発言をした。
論理的に整合性を持つ発言です。
集団安保法案可決によって、日本は間違いなく「テロ」のターゲット国になった。
これは、後藤さんを見殺しにした安倍の態度に象徴されている。
安倍は、『一切の交渉を拒否し、自衛隊を派兵して奪還作戦をする』以外の思考回路を持っていないことをあからさまにしていた。ヨルダンに頼んで交渉するなど身の毛がよだつほど嫌悪していたのだった。
奪還作戦は過去に一度しか成功していないし、成功したエンテベ作戦ですら救出軍に犠牲者が出るものです。侵略軍と戦うために弱い軍隊が人質を取ることは、歴史上ままあることですが、もちろんこちらの戦闘組織にもそれ以上の死者が出ることは言うまでも有りません。それを承知の上で人質作戦のような支持を受けにくい作戦をとるしかないと判断する組織も登場するものです。
安倍は、こうした歴史の現実を直視することもなく、「テロに屈しない」ためには軍事進攻以外にないとしか考えられない不明な男です。今回の法案に即して言えば、後藤さんは殺されるし、奪還作戦を行った自衛隊員にも死者が出、報復にイスラム国戦闘員を10倍程度殺害し、その報復として新幹線に自爆爆弾攻撃をするという連鎖が起きるという展開です。
米国の9/11は、このようにして起きたのです。米国は被害者面をしていますが、9・11は米国が行ったテロに対する報復だったにすぎません。
日本をこの道に引きずりこんだ上に、米国の敵にも敵視されるようにした主犯こそ、安倍晋三です。
そして、これを資金面で支えてきたのが、森永製品を買ってきた大衆です。
強行採決への報復として、森永を倒産に追い込もうではありませんか!
安倍政権とともに調子に乗ってマスコミで蘊蓄を垂れていたブラック企業ワタミはすでに倒産の危機に直面しています。同じく調子に乗っていた原田前社長はマクドナルドをブラック企業にして経営危機に落ち込ませて遁走し、新浪前社長もローソンの経営状態を悪化させて、サントリーに遁走しました。
このように、日本人民はすでにブラック企業を倒産に追い込むだけの力量を持っていることが証明されました。
森永を倒産に追い込むことは、反対運動に参加した人が一人残らず真剣に不買活動をすれば、実現可能なことです。